ウェブサイトの集客の相談で70%くらいの確率で多いのはエンドユーザーに情報(商品情報・サービス等)が伝わっていないパターンが多いです。
担当の方はサービスや商品に関して、僕に熱心に説明してくれますが、それをエンドユーザーに伝えることのほうが大事なのです。
勘違いしている人が多いのがいい商品・商材だから売れるというわけではありません。きちんとユーザーに伝わらなければ商材は売れないのです。
サービス・商品価値を100%正確に伝えることはとても大切
サービス・商品価値を100%正確に伝えることはとても大切
100%以上120%でもよくありません。誇張や誤解が生じるリスク(返品リスクや購入後レビュー等評価が悪くなる)からです。
人間同士での会話でも説明は100%伝達するのはなかなか難しいことです。70%くらいしか理解してくれなかったり、あるいは誤解が生じたりすることもあります。
人間同士の場合は会話や文字など言語を介した通常のコミュニケーションの手法をバーバル・コミュニケーション以外に
ノンバーバル・コミュニケーション(非言語コミュニケーション)ジェスチャーや態度・表情など言語以外を駆使して伝達をします。メラビアンの法則でいうと言語以外の割合が高いのです。
メラビアンの法則とは、1971年にアメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した概念で、話し手が聞き手に与える影響を、研究と実験に基づいて数値化したものです。
具体的には、話し手が聞き手に与える影響は「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の3つから構成され、それぞれの情報の影響力は以下の割合であるというものです。
言語情報(Verbal)…7% ・聴覚情報(Vocal)…38% ・視覚情報(Visual)…55%
情報が伝わっていない=「ウェブサイトに情報が少ない」または「UXユーザーエクスペリエンスの問題(情報の整理・ナビゲーション・デザイン等)」
実は上記のことを気づいていない企業はかなり多いです。気づいていない場合、不思議な傾向として総じて商材に問題がある(ニーズを外している?プライスの問題?)等内向き思考になりがちのパターンが多いです。
中には売れない=セールをすればいいという値下げをする必要にないのに無理に安売りをして商品価値を下げていることもあります。
またデザインに関しても同じことが言えます。お金をかけた格好いいデザインのサイトだからといって成約に直結するわけではありません。
特にネットショップの場合、かっこいい、おしゃれ、きれいなどのいわゆる「良いデザイン」と「売れるデザイン」は違います。
ウェブサイトに情報が少ない場合
何度もこのサイトに書いていますが、ネットで購入・申込みのトリガーは「ストーリー」になります。
この商品・このサービスを利用して自分のライフスタイルがどのように変わるかを想像できてはじめて購入・申込みという行動原理が働きます。
ネットでのユーザーレビューを見る人が多いのは自分のライフスタイルに置き換えているからです。
具体的には例えば商品スペックしか載せていない場合は、商品説明文を工夫をしたり、開発の趣旨目的等も記載するのもいいでしょう。サービスの場合、他のサービスとの違いも記載するのも大事です。
写真も重要です。1枚の写真だけはなく、色々な角度の写真や細部の写真を載せることも大事です。
また実際に購入した人のレビューを掲載することも大切です。よくあるご質問の用意をしたほうがいいでしょう。
最近では動画説明することもできます。人間のメラビアンの法則と同じく色々なものを駆使して商材の魅力を100%伝わる努力が必要なのです。
そんなの面倒で無理という人も多いでしょう。手間は最初だけです。
その手間と費用を惜しんではいけません。店舗の場合、店員さんが上記の説明を口頭で行なえますが、ネットで口頭では行なえません。必然的に文書や写真で補完するしかありません。
店舗の場合、人件費はかかりますが、ネットの場合店舗の人件費に比べて遥かに低い費用になるかと思います。
受発注業務等に追われてできないという人もいらっしゃいます。
それはリソース配分(力の注ぐ場所)を間違えています。受発注業務部分は自動化に近いスキームづくりが重要です。
エンドユーザーだけではありません。情報をきちんと掲載しているとSEO的にも効果があり、検索の上位に表示されやすくなり=自然と集客増につながっていきます。
今度アクセス数が増えてくると成約率を上げるにはどうすればいいか・在庫切れを防ぐには・改良版の制作等の次のステージに進むことができ、ポジティブなPDCAサークルにつながっていきます。
UXユーザーエクスペリエンスの問題(情報の整理・ナビゲーション・デザイン等)の場合
ユーザーが情報にたどり着けるか・適切な場所に掲載しているかも重要です。
※以前トップページに(資料請求のボタンを設置して見積もり無料)の一文を加えただけで、資料請求フォームのアクセス数が282%を上昇して、まったくこなかった資料請求がくるようになったこともあります。
ちなみに担当の方はずっとサービスがいまいちインパクトがないニーズがずれていると思ってボタン設置にも難色を示してましたが、実はサイトのナビゲーションの問題だったのです。
ネット場合、自分が気に入らなければすぐに違うページに行ってしまいます。
店舗訪問に比べて異常にハードルが低いです。
Googleアナリティクスで直帰率・離脱率・滞在時間等を分析をしてこの滞在時間できちんとコンテンツをユーザーが把握できているか等分析する必要があります。
Googleアナリティクスは最近かなり進化しているのでデバイスや年齢層等色々解析することが可能です。
目線が制作者・販売者目線になっている
特に熱意・情熱が強い経営者・制作者・販売者の方に多いですが、目線がどうしても顧客目線ではなくサイト構成やサイトデザインも販売者側の目線になっており、エンドユーザーと乖離していることがあります。
例えばわかってくれる人だけに提供できればいいという考えの方はそれでもいいかもしれません。ただ従来の顧客以外の方を対象としている場合はそうとは言えなくなります。
自分が思っていることはエンドユーザーも同じと前提の発想や自分では当たり前のことと思っていることでもエンドユーザーにとっては全く知らないことは多々あります。
特にネットショップの場合は対面販売と違い、一人一人対面で対応するわけではないのでどうしてもサイトで表現をしなければいけません。
手間や時間がかかりますが、写真や文言も初心者向けに丁寧に書くことが求められます。
熱意・情熱は非常に大切だと思いますが、それを冷静になって伝えることはもっと大事だと思います。
情報きちんと掲載しているのに。。成約につながらない!という場合もあります。
商材の魅力を把握していないのとユーザーがその商材のどこに魅力を感じているかを把握していない(マッチングの問題)もあったりします。
このマッチングが重要で、マッチングがずれているといくらネットで製品をアピールをしても成約につながらないからです。
ユーザーアンケートやヒヤリング・SNSのチェック・ユーザーレビュー等をチェックしたり・Googleアナリティクスでの検索ワード等分析をしたりして、ユーザーがどこに商材の魅力を感じたかを把握することが大事です。
例えば具体的な事例としてはSEOのキーワードの場合でも専門用語を多用したサイトになっている場合が多く、ユーザーの検索するワードをミスマッチを起こしており、全然トラフィックが増えないという場合もあります。
「ECサイトで商品が売れない場合」に関しては下記の記事↓にまとめてありますので興味のある方はご参照ください。