日本の企業の多くはIT/DX化・労働生産性の向上にフォーカスをしてしますが、目に見えにくい知的資産・アイディアに価値見いだしていない企業が多いのではないでしょうか。
GAFA(ガーファ)を中心とした企業はIT/DX化・労働生産性だけなく、従業員の知的資産・アイディアを大切にしています。
知的資産・知的資産経営とは、主に「人材・技術・組織力・顧客とのネットワーク・ブランド等の目に見えない資産」のことを指しますが、今回は社員のアイディア・創意工夫・クリエイティブにフォーカスをして書きました。
社員の実績を売上・販売等だけで評価してしまい、アイディア等は実績査定
「知的資産・アイディアに価値を求めてない・見出していない企業」は例えば従業員の実績を売上・販売等だけで評価してしまい、アイディア等は実績や評価に入れていないケースです。
IT/DX時代において、知的労働・知的資産のウエイトが高くなっているので、知的資産・アイディアのない企業が生き残りは厳しいと思います。
しかも最近はIT化により、消費者の購買スタイルやビジネススタイルも変化しており、
右肩上がりの高度成長期の場合は普通にビジネスをしていれば、売り上げが上がる・売れることが多かったかもしれませんが、
今は知恵や創意工夫をしないと売れない時代になっています。
と同時に以前のビジネスモデルでは利益があげられない状態・同じようなビジネスモデルも以前のように長続きできない時代になっています。
ちなみにそうした会社の多くは売上・営業件数等、一点評価のパターンが多いです。
こうした一点評価の場合、その目的達成にフォーカスしてしまい、他のところでゆがみが(不正)出るケースが多いです。
[参考サイト]ビッグモーターの不正を増殖させた評価尺度「@(アット)」の理不尽…なぜ工場長は「ゴルフボール破損」に手を染めたのか
知的資産・アイディアに価値を求めてない理由
企業が知的資産・アイディアに価値を求めてない理由としては知的資産・アイディア等は営業実績(販売実績等)にくらべて、なかなか実績の査定が難しい現実もあります。
知的資産は無形物なのもありますが、すぐに実績(売上・販売実績)に直結しない場合が多いです。
実際に現場の社員もクリエイティブ作業より、事務作業や販売等のルーチンワーク系をしていたほうが楽というもあります。
※ここでいうクリエイティブ作業というのは絵を書くとかのクリエイティブではなく、仕事の創意工夫になります。
また消費者向けのオリジナル製品を販売や実店舗を運営している以外の企業(旧態依然の業界等)は、ニーズの変化にも対応が必要なわけではないので、それほど知的資産経営をしなくても市場が縮小しない限り、通常どおり経営してても問題ないのもあります。
同様に生産活動において労働力(人材)への依存度が高い産業「労働集約型産業」の場合も、知的資産経営にシフトしなくても知的資産・アイディアが利益に直結するわけでもないので、
それより、アイディアとか関係ない、低賃金な人材確保をした方が会社の利益に直結するという考えの企業も多いでしょう。
となると会社としてもいつまでも成長しない・一般的に言うブラック企業から抜け出せない・一直線なケースになってしまう可能性があります。
今後は企業の新陳代謝・成長には従業員の創意工夫・アイディア等、知的資産を大切にした知的資産経営が必要な時代になってくると感じます。