最近カスタマーサクセスというキーワードがよく聞くことがありますが、特にWEBサイトの場合、カスタマーサクセスを考慮したWEB集客戦略が実業務として求められる場合が多いです。
ただ実際にWEBサイトやサービス内容以前に、ユーザーは意外と手前でつまずいている場合が多いです。
詐欺が怖いからネットショップを利用しない
ECサイト・ネットショップの場合、IT初心者や高齢者に多いのは詐欺が怖いからネットショップを利用しないという話をよく聞きます。
似たような話として、最近ではマイナンバーカードの普及の切り札として、健康保険証との一体化や免許証との一体化の話がありますが、普及の問題点はそこではないと思います。
下記の記事にあるようにマイナンバーカードの未取得理由で最も多いのが「情報流出が怖いから」で35.2%、次いで「申請方法が面倒だから」で31.4%、「マイナンバーカードにメリットを感じないから」の31.3%という声が多いです。
気になったのとは「申請方法が面倒だから」は普及のボトルネックになっている可能性があり、これは業務運用フローで改善できることだと考えます。
また「情報流出が怖いから」という理由もサービス内容以前に先程書いたように「詐欺にあうのではないか」という根本的な問題であり、健康保険証と一体化しても解消されない理由のような気がします。
「デジタル庁の資料によれば、マイナンバーカードの未取得理由で最も多いのが「情報流出が怖いから」で35.2%、次いで「申請方法が面倒だから」で31.4%、「マイナンバーカードにメリットを感じないから」の31.3%となっている。
[参考サイト]「ほぼ全員」にはほど遠い マイナンバーカードがなかなか普及しない理由(ITmedia)
[参考サイト]普及に「強硬策」なぜ?マイナンバーカード取得を事実上義務化 24年秋に廃止する健康保険証の機能と一体に(東京新聞)
バスの乗り方を知らない・わからない人は多い
バスの乗客が減少していると話は地方に行けば行くほど、よく聞く話でインフラとしての役割を担っているバス会社としては死活問題です。
十勝バスの場合、路線バスの利用者減少の要因を停留所の周りの住民を戸別訪問してヒヤリングをしたところ、「住民はバスが不便だから乗らない」のではなく「乗り方が分からない」という根本的な問題にだったことがわかったそうです。
多分普通の場合、「運賃が高い」とか「バスの本数が少ない」等のフォーカスしがちですが、もっと根本的な問題がボトルネックだったです。
実際にバスは前乗り後払いや、前乗り前払いや料金均一等、地域によって様々で初めて乗る人にとってはハードルが高いですし、まして最近ではインバウンドの海外の旅行者にとってはかなりハードル高いでしょう。
[参考サイト]40年ぶりに増収した北海道の「奇跡の黄色いバス」(NTT東日本BIZDRIVE)
[参考サイト]地方交通の雄「十勝バス」 労使最悪&破綻寸前からの大復活はいかに成し遂げられたのか(Markel)
[参考サイト]バスの乗り方大全
「職人的目線」か「マーケティング目線か」ベテラン・プロになればなるほど初心者目線や盲点になりがち
「乗り方が分からない」等、その道のプロやベテランになればなるほど初心者目線が忘れがち・盲点になりがちで、どうしてもマニアックな問題にフォーカスしがちです。
例えばネットにつながらない場合、OSの問題やブラウザーの問題やルーターの設定の問題と切りわけしてみたら、LANケーブルがLANポートの差し口が間違っていたというオチだったりするのとある意味に似ているかもしれません。
これはある意味「職人的目線」になりがちです。重要なのはユーザー的目線「マーケティング目線」が大切です。
根本的な問題はGoogleアナリティクスでは解析できない
実際問題として上記のようなケースははGoogleアナリティクスでは解析できないことであり、Googleアナリティクスだけでマーケティング戦略を立てても意味がないことだと思います。
重要なのは実際に利用者にヒヤリングやアンケート調査を行ったり、現場の担当者の意見を聞いたり、実地調査をすることが大事です。
コールセンターにようなカスタマーサポートがある場合は過去の問い合わせを振り返り分析してみるのもいいでしょう。
顧客の不安を解消するサービスの提供や発想力が要求
顧客の不安を解消するサービスの提供や発想力が大事だと思います。
サービスは安心・安全・信頼の上で成り立っているものであり、その上に顧客満足度というものが存在すると考えます。
マーケティング戦略でも根本的な需要・ニーズは大事
話はずれますがマーケティング戦略でも根本的な需要・ニーズを把握することは大事です。
例えば。。
・高齢者の多いエリアに若年層向けのサービスを提供してもリターンは少ないでしょう。
・ベットタウンに土産物屋を出店するより、観光地に土産物屋さんを出店した方がリターンは大きいでしょう。
こうした文章にすると当たり前のことですが、意外と企業では「インタレストのセグメントして。。等」難しい言葉を多用して、真面目に会議室で議論していることも多いです。
もちろん戦略的・実験的・トライアル的に始めてきちんと効果測定をするのはいいでしょう。
ただ根本的な需要・ニーズの把握しないで、ずれたまま闇雲にマーケティングを勧めていくと多大な損失を被る可能性があります。
最近ではウクライナとロシアのバフムトの戦いはいい例かもしれません。
バフムトはそれほど重要戦略拠点ではないですが、結果的に激戦地となり、双方多大な損失を出す結果になりました。
[参考サイト]ウクライナ・バフムトが激戦地となったのは「成りゆき」だった?その理由
特にWEB上では気軽にホームページ・オンラインショップ・SNS・リスティング広告等を始めることができるので、根本的な需要・ニーズがずれていても闇雲マーケティングが進行する事例が多いような気がします。
WEBマーケティングに限らず、0から1にすることが多くの投資が必要になり、そこで多くの企業が浪費して撤退していきます。
むしろ需要・ニーズがある兆しのものに対して、資本投下する方が費用対効果面を考えても大切です。